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【60歳以上の従業員がいる会社へ】エイジフレンドリー補助金2026|大阪・堺市の税理士が業種別に解説

2026.10.04
エイジフレンドリー補助金-

【2026年10月31日締切】エイジフレンドリー補助金とは?業種別の活用例を税理士がわかりやすく解説

60歳以上の従業員が働いている中小企業・医療機関・介護事業所などは、「エイジフレンドリー補助金」を活用できる可能性があります。

特に、
転倒、腰痛、重量物の運搬、高所作業、暑熱環境など、高年齢労働者の労働災害リスクを減らすための設備投資や対策
を検討している事業者は、一度確認しておきたい制度です。

【重要】2026年度の申請期限は10月31日(土)

2026年度のエイジフレンドリー補助金は、
2026年10月31日(土)まで申請を受け付けています。

ただし、予算額に達した場合には、期限前でも受付が終了する可能性があります。

「10月末まで時間がある」と考えず、対象になりそうな設備や対策がある場合は、早めに検討することをおすすめします。

エイジフレンドリー補助金とは?

エイジフレンドリー補助金は、高年齢労働者が安全に働くことができる職場環境を整備するために、
設備改善や専門家による指導などに要する費用の一部を補助する制度です。

年齢を重ねるにつれて、筋力、バランス能力、視力などが変化することがあります。

そのため、職場では、

  • 段差につまずいて転倒する
  • 濡れた床や滑りやすい場所で転倒する
  • 重い荷物を持って腰を痛める
  • 介護や医療の現場で患者さん・利用者さんを支える際に腰を痛める
  • 高い場所での作業中に転落する
  • 夏場の屋外作業で熱中症になる

といったリスクが高まる場合があります。

エイジフレンドリー補助金は、このような高年齢労働者の労働災害リスクを具体的に減らす取組を支援する制度です。

対象となる事業者の基本条件

主な対象となるのは、一定の要件を満たす中小企業事業者です。

主な確認ポイント

・1年以上事業を行っている
・中小企業事業者に該当する
・役員を除き、自社の労災保険が適用される60歳以上の労働者が常時1名以上勤務している
・その高年齢労働者が、申請する対策に関係する業務に従事している

単に「60歳以上の従業員がいる」というだけではなく、
その従業員が実際にどのような作業をしており、どのような労災リスクがあるのか
が重要になります。

2026年度の主な3つのコース

①専門家総合対策コース

職場の労災リスクを確認し、その結果に基づいて設備改善や安全対策等を行うコースです。

2026年10月時点では、外部専門家によるリスクアセスメントを利用する第1段階の新規申請受付は終了しています。

一方で、自社の安全衛生担当者によるリスクアセスメントを実施し、所定の手続きを行った上で、第2段階から申請する方法もあります。

そのため、
「10月31日までだから、どの方法でもまだ申請できる」と考えないこと
が重要です。

②熱中症対策コース

暑い環境で働く高年齢労働者について、身体機能の低下を補う装置や装備を導入し、熱中症リスクを低減するためのコースです。

建設業、運送業、製造業など、屋外や高温環境での作業がある業種は検討余地があります。

ただし、一般的な空調設備を導入すれば何でも対象になるという制度ではありません。
対象設備や条件については、必ず最新の公募資料・Q&Aを確認する必要があります。

③コラボヘルスコース

健康保険者などと連携し、労働者の健康保持・増進に取り組むためのコースです。

単なる健康診断費用を補助する制度ではなく、会社の健康課題を把握し、その改善に取り組むことがポイントになります。

【重要】業種ではなく「労災リスク」で判断する

エイジフレンドリー補助金は、
「この業種なら対象」「この業種なら対象外」
という制度ではありません。

判断するときに重要なのは、

① 60歳以上の従業員が何の仕事をしているか
↓
② その作業にどのような危険があるか
↓
③ 転倒・腰痛・重量物・高所作業・暑熱などのリスクを整理する
↓
④ そのリスクを減らすために必要な設備・対策を考える
↓
⑤ 補助対象になるか確認する

という順番です。

運送業・物流業で活用の余地があるケース

運送業・物流業は、重量物の取扱いや荷物の積み下ろしなど、高年齢労働者の身体に負担がかかりやすい業種です。

例えば、

  • トラックへの荷物の積み下ろし
  • 重量物の持ち運び
  • 倉庫内での荷物運搬
  • 荷台への上り下り
  • 倉庫内の段差や滑りやすい床
  • 夏場の荷役作業

などについて確認してみましょう。

申請を検討できる可能性がある例

  • 重量物運搬の負担を減らすハンドリフト
  • チェーンブロック等による重量物搬送対策
  • 作業場所の滑り止め・転倒防止対策
  • 転倒した場合のけがを軽減する設備・装備
  • 一定の条件を満たす熱中症対策装備
  • 自社所有の営業用車両への後付け踏み間違い防止装置

厚生労働省のQ&Aでは、重量物搬送機器について、
高年齢労働者の身体機能の低下を補うための機器かどうか
が重要とされています。

例えば、ハンドリフト等は対象となる余地がありますが、業務を行うために通常必要となる設備については対象外となる場合があります。

医療業・クリニックで活用の余地があるケース

病院、診療所、歯科医院などでも、60歳以上の看護師、歯科衛生士、助手、事務職員などが勤務している場合には検討する余地があります。

例えば、

  • 患者さんの移動・移乗補助
  • 車いす利用者への対応
  • 医療材料や備品の運搬
  • 階段・段差での移動
  • 滑りやすい床での作業
  • 長時間の立ち仕事

などです。

申請を検討できる可能性がある例

  • 職員の腰への負担を減らす移乗支援設備
  • 一定の身体負担軽減機能を備えた介助用車いす
  • 職員が使用する通路の滑り止め対策
  • 職員用作業場所の転倒防止対策
  • 重量物を運搬するための補助機器
  • 転倒・腰痛予防を目的とする専門家による運動指導
医療機関で特に注意

「患者さんにとって便利な設備」と「職員の労災防止のための設備」は区別して考える必要があります。

高年齢のスタッフの身体的負担や転倒・腰痛リスクを減らすための設備であることを、具体的に説明できるかが重要です。

介護・福祉事業で活用の余地があるケース

介護・福祉事業は、エイジフレンドリー補助金を検討しやすい業種の一つです。

特に、

  • 利用者の抱え上げ
  • ベッドから車いすへの移乗
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 車いす介助

などは、職員の腰や身体に大きな負担がかかります。

申請を検討できる可能性がある例

  • 移乗用リフト
  • 入浴用ストレッチャー
  • リフトに対応した浴槽
  • 一定の要件を満たす介助用車いす
  • 介護職員の身体負担を減らす設備
  • ノーリフトケアに関する研修
  • 転倒・腰痛予防のための運動指導

厚生労働省の2026年度Q&Aでは、入浴用ストレッチャー、リフト、それらに対応した浴槽などは対象となり得る一方、
電動ベッドは原則として補助対象外とされています。

これは、介護を受ける方の利便性向上と職員の労災防止効果を明確に分けにくいためです。

学習塾で活用の余地があるケース

学習塾は、介護・建設・製造業などに比べると対象設備がイメージしにくい業種です。

しかし、60歳以上の講師や事務スタッフが勤務しており、具体的な労災リスクが存在する場合には検討余地があります。

例えば、

  • 大量の教材やコピー用紙を運搬する
  • 教材倉庫から教室まで重量物を運ぶ
  • 階段を頻繁に利用する
  • 床上の配線につまずく可能性がある
  • 高い棚から教材を出し入れする
  • 職員用通路が滑りやすい

といった場合です。

申請を検討できる可能性がある例

  • 教材や書類を運ぶための重量物搬送補助機器
  • 職員が利用する場所の滑り止め対策
  • 転倒リスクを軽減する設備
  • 一定の条件を満たす高所作業台
  • 転倒・腰痛予防のための専門家による運動指導

一方で、
パソコン、プロジェクター、一般的な机・椅子を新しくしたい
という理由だけでは、本補助金の趣旨との関連性を説明することは難しいでしょう。

語学学校・日本語学校で活用の余地があるケース

語学学校や日本語学校についても、基本的な考え方は学習塾と同じです。

例えば60歳以上の教員・事務スタッフが、

  • 教材や大量の書類を運ぶ
  • 複数階を頻繁に移動する
  • 教材倉庫で高所作業をする
  • 床上の配線や段差のある場所を通行する

といった状況であれば、労災リスクを整理する価値があります。

申請を検討できる可能性がある例

  • 教材・コピー用紙等の重量物運搬を補助する機器
  • 職員用通路の滑り・転倒防止対策
  • 一定の要件を満たす高所作業設備
  • 転倒や腰痛予防を目的とする専門家による運動指導
学習塾・語学学校で注意したいポイント

生徒のための設備改善ではなく、
あくまで従業員の労働災害を防ぐための取組
であることが重要です。

「生徒が安全になる」「教室が便利になる」という説明だけでは、本補助金の趣旨から外れる可能性があります。

建設業で活用の余地があるケース

建設業では、重量物、高所作業、転倒、暑熱環境など、高年齢労働者の事故につながるリスクが比較的多くあります。

例えば、

  • 資材の持ち運び
  • 重量物の上げ下ろし
  • 高い場所での作業
  • 段差のある場所での移動
  • 滑りやすい作業場所
  • 夏場の屋外作業

などです。

申請を検討できる可能性がある例

  • ハンドリフトなど重量物搬送補助機器
  • チェーンブロック等による重量物対策
  • 一定の要件を満たす高所作業台
  • 転倒時のけがを軽減する設備・装備
  • 事業場内の滑り止め対策
  • 一定の要件を満たす熱中症対策装備

ただし、高所作業設備については何でも補助対象になるわけではありません。

2026年度のQ&Aでは、囲いや手すりなど一定の要件を備えた高所作業台が対象になり得る一方、
トラックで使用する高所作業台は補助対象外とされています。

一般のオフィス・士業事務所にも可能性はある?

一般の会社や税理士事務所などについても、「事務職だから絶対に対象外」というわけではありません。

例えば、

  • 大量の書類や段ボールを運ぶ
  • 書庫への移動に階段や段差がある
  • 高い棚から書類を取り出す
  • 床上の配線などにつまずく危険がある

といった具体的な労災リスクが存在すれば、改善策を検討する余地があります。

ただし、

単なる業務効率化を目的とする

・パソコン
・大型モニター
・一般的な事務机
・通常の事務用椅子
・コピー機
・通常のオフィス家具

などについては、
「60歳以上の職員がいるから対象になる」という考え方は避けた方がよいでしょう。

補助対象になりにくい代表例にも注意

厚生労働省の2026年度Q&Aでは、対象外となる設備についても具体的に示されています。

例えば、

  • 介護施設等の電動ベッド
  • 通常の照明器具の変更
  • 和式トイレから洋式トイレへの改修
  • 新車購入時の踏み間違い防止装置のオプション
  • リース車への踏み間違い防止装置の取付け
  • 一定の対象要件を満たさない高所作業設備

などは注意が必要です。

つまり、
「高齢者に便利そうだから補助対象になる」というわけではありません。

設備を買う前に「リスク」を整理する

補助金を検討するときに最も避けたいのが、

「この設備が欲しい。何か補助金は使えないか?」

という順番だけで考えることです。

エイジフレンドリー補助金では、

「現在どのような危険があるのか」
↓
「60歳以上の従業員にどのような負担があるのか」
↓
「そのリスクを何によって減らすのか」

という順番で整理することが重要です。

交付決定前に発注しない

申請時に特に注意したいのが、購入・発注のタイミングです。


申請を出しただけでは購入してはいけません。
必ず「交付決定後」に進めることが重要です。

交付決定前に契約・発注・購入などを進めると、補助対象にならない可能性があります。

「締切が近いから先に注文しておこう」という対応は避けましょう。

申請すれば必ずもらえる補助金ではない

エイジフレンドリー補助金は、申請すれば自動的に交付される制度ではありません。

高年齢労働者の雇用状況や、労災リスク、対策内容、期待される効果などについて審査されます。

また、予算にも限りがあります。

そのため、
「補助金をもらうための設備投資」ではなく、「必要な安全対策について補助金が使えるかを確認する」
という考え方がおすすめです。

10月31日までに確認したいチェックリスト

□ 60歳以上の従業員が勤務している

□ その従業員は役員ではなく、労災保険の対象である

□ 1年以上事業を行っている

□ 60歳以上の従業員が実際に対象業務を行っている

□ 転倒・腰痛・重量物・高所・暑熱などのリスクがある

□ 現在の危険な作業を具体的に説明できる

□ 導入したい設備がそのリスク低減につながる

□ まだ設備を発注・購入していない

□ 最新のQ&Aで対象可否を確認した

□ 10月31日ギリギリではなく早めに申請準備を始めている

まとめ|60歳以上の従業員がいる会社は一度チェックを

2026年度のエイジフレンドリー補助金は、
2026年10月31日(土)が申請期限です。

ただし、大切なのは、

「何が買えるか」ではなく
「60歳以上の従業員にどのような危険・負担があるか」

から考えることです。

運送業、医療業、介護・福祉事業、建設業だけでなく、学習塾、日本語学校・語学学校、一般企業などでも、
具体的な労災リスクがあれば検討余地があります。

特に、
転倒、腰痛、重量物、高所作業、熱中症
などのリスクがある会社は、一度職場を見直してみてはいかがでしょうか。

設備投資を単なる経費として考えるのではなく、
従業員が長く、安全に働ける職場をつくる投資
として検討することが重要です。

【税理士としてのポイント】

補助金は、「使えるから設備を買う」のではなく、
会社に必要な投資について、使える制度がないかを探す
という順番が大切です。

設備投資を検討する際には、補助金だけでなく、キャッシュフロー、資金調達、税制優遇、減価償却なども含めて総合的に判断しましょう。

参考・出典

・厚生労働省「エイジフレンドリー補助金」
・厚生労働省「令和8年度エイジフレンドリー補助金のご案内」
・厚生労働省「令和8年度エイジフレンドリー補助金 Q&A」
・厚生労働省「高年齢労働者の労働災害防止のための指針」

※本記事は、2026年10月4日時点で公表されている厚生労働省等の公式情報をもとに、制度の内容を当事務所が独自に整理・解説したものです。
※個別の設備・工事等が補助対象になるかどうかは、事業内容、従業員の作業状況、設備の仕様、リスクアセスメントの内容などによって異なります。申請前には必ず最新の公募資料・Q&A等をご確認ください。


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