【2026年最低賃金】大阪1,231円へ!主要都道府県の改定額と企業が確認すべきポイント

【2026年最新版】最低賃金が全国で引上げ|大阪1,231円・東京1,280円へ!主要都道府県を一覧で解説
2026年度(令和8年度)は、全国47都道府県で最低賃金の引上げが答申されました。
大阪府では、
1,177円 → 1,231円
となり、2026年10月1日から新しい最低賃金が適用されます。
パート・アルバイトだけでなく、月給制の正社員についても確認が必要です。
2026年9月3日、厚生労働省から令和8年度の地域別最低賃金について、全国47都道府県の答申状況が公表されました。
今回の最低賃金改定は、パートやアルバイトを多く雇用している企業だけの問題ではありません。
中小企業、歯科医院、医科クリニック、介護事業所、飲食店、小売業など、人を雇用している多くの事業者に影響する重要な改定です。
この記事では、2026年度の最低賃金について、主要な都道府県の金額を比較しながら、経営者が確認しておきたいポイントを税理士・公認会計士の視点から分かりやすく解説します。
2026年度の最低賃金はどう変わる?
厚生労働省によると、2026年度は47都道府県すべてで最低賃金の引上げが答申されています。
・47都道府県すべてで最低賃金を引上げ
・引上げ額は54円~65円
・全国加重平均は1,177円
・前年度の全国加重平均1,121円から56円上昇
・2026年10月以降、各都道府県で順次適用
最低賃金の上昇は、そのまま人件費の上昇につながる可能性があります。
特に最低賃金に近い水準でスタッフを雇用している会社やクリニックでは、早めの給与チェックが必要です。
主要都道府県の2026年度最低賃金一覧
主要な都道府県について、現在の最低賃金と2026年度の改定後の最低賃金をまとめると、次のようになります。
| 都道府県 | 現在 | 改定後 | 引上げ額 | 発効日 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 1,226円 | 1,280円 | +54円 | 10月1日 |
| 神奈川県 | 1,225円 | 1,279円 | +54円 | 10月1日 |
| 大阪府 | 1,177円 | 1,231円 | +54円 | 10月1日 |
| 埼玉県 | 1,141円 | 1,196円 | +55円 | 10月1日 |
| 千葉県 | 1,140円 | 1,195円 | +55円 | 10月1日 |
| 愛知県 | 1,140円 | 1,195円 | +55円 | 10月1日 |
| 京都府 | 1,122円 | 1,180円 | +58円 | 11月16日 |
| 兵庫県 | 1,116円 | 1,172円 | +56円 | 10月1日 |
| 奈良県 | 1,051円 | 1,107円 | +56円 | 10月4日 |
| 北海道 | 1,075円 | 1,131円 | +56円 | 10月1日 |
| 宮城県 | 1,038円 | 1,098円 | +60円 | 10月1日 |
| 広島県 | 1,085円 | 1,141円 | +56円 | 10月11日 |
| 福岡県 | 1,057円 | 1,114円 | +57円 | 10月4日 |
※2026年9月20日時点の厚生労働省公表情報をもとに作成しています。都道府県ごとに発効日が異なるため、実際の給与計算では最新情報をご確認ください。
大阪府は2026年10月1日から「1,231円」へ
大阪府の最低賃金は、2026年10月1日から1時間1,231円になります。
1,177円 → 1,231円
2026年10月1日から適用
大阪労働局も、2026年10月1日から大阪府最低賃金を1,231円へ改正すると公表しています。
大阪府内で働く労働者には、年齢やパート・学生アルバイトなどの働き方にかかわらず、原則として最低賃金が適用されます。
例えば、現在時給1,200円でパートスタッフを雇用している場合、
1,200円 > 最低賃金1,177円
→ 最低賃金を上回っています。
2026年10月1日から
1,200円 < 最低賃金1,231円
→ 最低賃金を下回ります。
そのため、最低でも1,231円以上になるよう給与設定を変更する必要があります。
最低賃金はパート・アルバイトだけではありません
最低賃金と聞くと、
「パートやアルバイトの時給だけ確認すればよい」
と思われるかもしれません。
しかし、最低賃金は原則として雇用形態にかかわらず適用されます。
- 正社員
- 契約社員
- パート
- アルバイト
- 学生アルバイト
などについても確認が必要です。
月給制の正社員もチェックが必要
特に見落とされやすいのが、月給制の正社員です。
「月給だから最低賃金とは関係ない」ということではありません。
月給制の場合には、最低賃金の対象となる賃金を1時間当たりに換算して確認します。
最低賃金の対象となる月給
÷
1か月平均所定労働時間
= 1時間当たりの賃金
この金額を、その都道府県の最低賃金と比較します。
ただし、給与として支給しているものをすべて単純に計算へ含められるとは限りません。
通勤手当や家族手当など、最低賃金の計算から除外されるものがありますので注意が必要です。
歯科医院・医科クリニックは特に注意
クリニックでは、最低賃金に近い時給で勤務しているスタッフがいるケースも少なくありません。
例えば、
- 受付スタッフ
- 医療事務
- 歯科助手
- 診療補助スタッフ
- 清掃スタッフ
などです。
最低賃金が上昇した場合、対象となるスタッフの時給を引き上げる必要があります。
しかし、ここで注意したいのが給与バランスです。
新人スタッフ 時給1,180円
ベテランスタッフ 時給1,250円
という歯科医院があったとします。
大阪府では最低賃金が1,231円になるため、新人スタッフの時給を引き上げなければなりません。
仮に新人スタッフを1,240円へ変更すると、ベテランスタッフとの時給差はわずか10円になります。
これでは、経験年数や能力に対する評価が給与に十分反映されなくなる可能性があります。
そのため、最低賃金の改定時には最低賃金に該当するスタッフだけでなく、給与体系全体を見直すことも重要です。
54円の引上げでも年間では大きな負担に
最低賃金が54円上がると聞くと、
「54円程度なら、それほど大きな影響ではない」
と感じるかもしれません。
しかし、人数と勤務時間を掛けると、年間の人件費への影響は大きくなります。
例えば、時給を54円引き上げる必要があるスタッフが5人おり、1人あたり月100時間勤務しているとします。
54円 × 100時間 × 5人 × 12か月
= 324,000円
単純計算でも、年間32万4,000円の給与増加となります。
スタッフ数や勤務時間が多い事業所であれば、影響はさらに大きくなります。
最低賃金改定前に経営者が確認したい5つのポイント
① パート・アルバイトの時給を確認する
まずは、現在雇用しているスタッフの時給を一覧にしましょう。
最低賃金に近いスタッフがいる場合には、新しい最低賃金の発効日までに給与設定を変更する必要があります。
② 正社員の月給を時間額に換算する
正社員についても、最低賃金を下回っていないか確認します。
特に月給が比較的低いスタッフについては、1時間当たりへ換算すると最低賃金に近くなっていることがあります。
③ 求人票の給与も確認する
ハローワークや求人サイトでスタッフを募集している場合には、求人票の時給・給与も確認しましょう。
最低賃金改定後の金額を下回る求人条件になっていないかチェックが必要です。
④ 年間人件費への影響を試算する
最低賃金引上げにより、
- 毎月の給与がいくら増えるのか
- 年間ではいくら増えるのか
- 利益がどの程度減少するのか
- 資金繰りへどの程度影響するのか
を事前に確認しておきましょう。
⑤ 業務効率化・助成金もあわせて検討する
最低賃金の引上げを、単純なコスト増だけで終わらせる必要はありません。
賃上げと同時に、
- 予約システムの導入
- 自動精算機の導入
- 勤怠・給与計算の自動化
- AIを利用した事務作業の効率化
- 会計システムとのデータ連携
- 業務改善助成金などの支援制度の確認
などを検討することで、人件費上昇に負けない経営体制をつくることも重要です。
人件費が増えるなら「1時間当たりの利益」を考える
最低賃金が上がると、
「人件費を減らさなければならない」
と考えてしまいがちです。
しかし、重要なのは単純に人を減らすことではありません。
重要なのは、スタッフ1人・1時間当たりに生み出す利益を増やすことです。
例えばクリニックであれば、
- 予約管理の改善
- キャンセル対策
- 患者さんの待ち時間削減
- 受付業務のデジタル化
- 自費診療メニューの見直し
- ホームページ・Googleマップの改善
- スタッフが行っている単純作業の自動化
などによって、生産性を高められる可能性があります。
【超提案型】税理士・公認会計士からのアドバイス
最低賃金の改定は、単純に「時給を変更すれば終わり」という問題ではありません。
経営者としては、
- 年間人件費はいくら増えるのか
- 利益はどの程度減少するのか
- 資金繰りに問題はないか
- ベテランと新人の給与バランスは適正か
- 業務効率化によって人件費上昇を吸収できないか
- 売上アップによって利益を確保できないか
というところまで確認することが重要です。
特に医科・歯科クリニックでは、一般企業のように自由に販売価格を変更できないケースも多いため、人件費率・生産性・資金繰りをセットで管理することが大切です。
まとめ|2026年10月を迎える前に給与を確認しましょう
2026年度は、全国47都道府県で最低賃金の引上げが答申されています。
大阪府では、
1,177円 → 1,231円
2026年10月1日から
となります。
経営者の方は、10月を迎える前に、
- パート・アルバイトの時給
- 正社員の月給
- 求人票
- 年間人件費
- スタッフ間の給与バランス
を確認しておきましょう。
そして、最低賃金への対応だけで終わらせず、売上・利益・人件費・資金繰り・業務効率化を一体として考えることが重要です。
参考資料・出典
本記事は、厚生労働省・大阪労働局等が公表している一次情報を確認したうえで、一ノ瀬公認会計士・税理士事務所が独自に作成しています。
- 厚生労働省「令和8年度最低賃金額答申」
- 厚生労働省「地域別最低賃金全国一覧」
- 大阪労働局「大阪府最低賃金は、令和8年10月1日から時間額1,231円に改正されます。」
※本記事は2026年9月20日時点で公表されている情報をもとに作成しています。最低賃金額・発効日・助成金等については今後変更される場合があります。実際の対応にあたっては、厚生労働省・各都道府県労働局等が公表する最新情報をご確認ください。
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